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David Sylvian/Robert Fripp 「damage」

1. Damage (4:31) [Sylvian, Fripp, Gunn]
2. God's Monkey (6:42) [Sylvian, Fripp, Gunn, Botteill]
3. Brightness Falls (6:29) [Sylvian, Fripp, Gunn]
4. Every Colour You Are (5:40) [Sylvian, Karn, Jansen, Barbieri]
5. Firepower (7:02) [Sylvian, Fripp, Gunn]
6. Gone To Earth (2:28) [Sylvian, Fripp]
7. 20th Century Dreaming - a shaman's song (8:03) [Sylvian, Fripp, Gunn]
8. Wave (6:11) [Sylvian]
9. Riverman (5:01) [Sylvian]
10. Darshan - the road to graceland (10:47) [Sylvian, Fripp, Gunn, Botteill]
11. Blinding Light Of Heaven (4:15) [Sylvian, Fripp, Gunn]
12. The First Day (4:44) [Sylvian, Fripp, Gunn]

(この曲順は初回版のものです)


どうもこんばんわ。
久々に「音楽」のコーナーでございます。

David Sylvian…
1978年,英国のロック・バンド「JAPAN」のリーダーとしてデビュー、
その美しいルックスより熱狂的な婦女子の支持を受け、
「世界で最も美しい男」とされアイドル的な人気を博します。
しかし、坂本龍一らとの出会いを経てアーティスティックな創作活動へ没頭、
JAPAN解散後も、芸術性の高い詩的な世界を展開し、高い評価を受け続ける
孤高の「詩人」です。

Robert Fripp…
King Crimsonのリーダー、ギタリスト。
1969年、KCのデビュー作、「クリムゾン・キングの宮殿」にて
Beatlesの「Abbey Road」をチャートのトップから引き摺り下ろし、
以後もKing Crimsonにて「Red」「Discipline」などの傑作を生み
ブリティッシュ・ロックのイノヴェイターとして君臨し続けてきている伝説の男。
恐らく、「21世紀の精神異常者」を聞いたことの無い日本人はいないはず。

フリー・フォームなギターから繰り出される暴力的なリフ、情緒あふれるギターソロ、
そのプレイに心底やられてしまっているファンは世界中に生息。
また、彼のギターを通じた表現の世界は「Rock」の世界にとどまらず、
Brian Eno、D.A.R.Patersonらとの交流より、Ambient Musicのクリエイターとしても活躍、
独自に開発したギターシンセザイザーシステム、「Frippertronics」「Soundscapes」
を用い独特の音世界を構築しております。
(マイクロソフト社が次期ウィンドウズOSとして開発中のWindows Vistaにも、彼のギターシンセサウンドが音源として採用されるそうです)


そんな、ブリティッシュ・ロック界の鬼才たちが、1986年のSylvianのソロ・アルバム
「Gone to Earth」での共演を機に結成したユニットが
この「Sylvian/Fripp」。
彼らのライブを収録したものが、この「damage」です。

Sylvianのヴォーカルは力強くそして重く、ゴージャスなメロディ感覚をもって
彼の世界観を歌い上げていきます。
そしてFrippの美しいSoundscapes、およびワイルドなギターソロが
その世界を幾重にも深みのある、聴き応えのあるものへとしていくのです。

その両者の相性は最高に素晴らしく、何度聞いても飽きが来ません。




「ライブ・アルバム」ではありますが、
ある一人の男の旅路を見ているような、そんなアルバムです。

闇の中に生まれ、愛を求めてさまよい、重圧に苦しみ感情を時には爆発させ、
数々の苦しみを経て「恵みの地」へとたどり着く…


残念ながら彼らのユニットは
スタジオ・アルバム「The First Day」とこの「Damage」にて終了してしまいましたが、
互いの魅力が非常によく出た好盤であると思います。
機会があれば御一聴を。



ちなみに、このアルバムは2つのヴァージョンが存在します。

1994年に限定プレス版で発売された初回版。(1枚目の写真がこれ)
R.Fripp、D.Bottrillによるミックス。
後に、ファンが血眼になって探すアイテムに。
(私は持っているもんね♪)
そして、2001年にSylvianによってミックスされた再発ヴァージョン。(5枚目の写真)
曲が一部変更されたり、編集がかなり異なるなど
結構違いはありますが、この二人の世界に触れるにはどちらも良いかと。





SylvianのヴォーカルとFrippのギター、これらが絡み合う
甘美な一時を…




Sylvianの作品ですと、
他には坂本龍一、David Torn,Mark Ishamらが参加した、クラシカルな味わいがたまらない
1987年のソロアルバム、
「The Secrets Of The Beehive」、
実弟Steve Jansenらと組んだユニット、Nine Horsesの
「SNOW BORNE SORROW」などが他にはお勧めか。
彼の詩的で美しい世界は、これからの季節にとても合います。
秋の夜長をともに過ごすのも一興かと。

Frippに関しては、作品が多すぎて、何がなにやら(笑)
ギターで全面的に参加したDavid Bowieの名作「Heroes」なども何気に愛聴盤か?

また、「Soundscapes」の最新作、「Love Cannot Bear」をかけると、

のんちゃんが良く寝ます(爆)

子守唄としても、彼の美しいギターシンセの世界は向いているようです。




機会があれば、どうぞ。