Rail20とPursuer、Muirwoodsで行く Kanさんの旅路

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カテゴリ: 早川義夫さん

私の愛読書である
敬愛する音楽家(なんといったらよいのであろうか、詩人?)の早川義夫さんが
ジャックス時代~解散後のころに書かれた
「ラブ・ゼネレーション」が新装版になって再発売された。
 
非常にうれしい。
私は90年代に発売された文庫版
を持っているが、
この本は私の人生のバイブルだと思う。
いつも鞄に忍ばせて持ちあるていて、
ぼろぼろになってしまっているけれど、
でも、私の宝物なのだ。
 
「とかく音楽好きの方は、音楽的にものごとを考え、また評価する。しかし、音楽が目指すものは音楽ではない。」
 
「歌えないものが、歌っているものを、うらやましいと思うのは、別な歌い方を知らないだけだ。」
 
「足りない足りないと、やたらぼやきが多いけれど、ほんとうは足りないのではなくて、よけいなものが多いのだ。」
 
「自分に勝つとか負けるとかいう、うまい言い方ではなく、何かをしはじめようというのは願いなのだと思う。」
 
「僕は思う。僕たちの言いたいことは、たったひとつなんじゃないだろうか。それがうまく言えないからこそいくつにも見えてきて、何度も同じようなくりかえしをしているのだ。僕たちの心の中は、いつももやもやしていて、それが何かのきっかけで、言葉に出たり、音に出たりする。何故、ぶきっちょになるのか、それは生きた言葉や生きた音を運ぶからだ。」
 
「歌う相手が自分であると気づいた貴方は、他者とのバランスをとるのではなく、自分との戦いを始めていく。より自分に素直で、正直であるか。それだけが問題である。違いがあるからこそ、足りないからこそ、飛べないからこそ生まれるのだ。ギターが下手だからこそ、歌がへたっぴいだからこそ、作れはしないが、生まれるのだ。」
 
「負けてはいけない。相手は姿が見えぬから大きい。あなたはちっぽけなんだから強烈でなければならない。あなたは黙っていても叫んでいても、願いは必ず通じる。願いは口に出すと嘘に聞こえてくるほど、大切なものなのだ。」
 
「伝えたいことと、伝えたい人がいれば、才能はなくとも、歌は生まれると、僕は、いまでも、思っている。」
 
以上、「ラブ・ゼネレーション」およびそのあとがきから一部抜粋。
 
この本を読んでいると、
つねに自分を見つめなおすことになる。
 
 
70年代に書かれた書物であるが、
90年代にこの本に出会った私の心は
いまだにここから離れていない。
音楽を通じて、
人のあり方についての根源的な問いかけを、
早川さんはいつもしていると思う。
 
 
万人に勧められるものではないけれど、
何かを求めてやまぬ方に強くお勧めする。
 
 
そんな早川さんの曲を何曲か・・・
 
 
①からっぽの世界
早川義夫+佐久間正英+HONZI編成。
ジャックスの名曲のセルフカバー。
HONZIの奏でた命を削るような鬼気迫るヴァイオリンが
どうにもならなく心に突き刺さる。
(HONZIさんはこのライブの5か月後、病にて夭折されます・・・)
 
 
②身体と歌だけの関係
 
早川義夫+佐久間正英(Ces chiens)。
私が初めて早川義夫の音楽を聴いたのは
ソロ復帰後の2ndアルバム「ひまわりの花」
なのだけれど、
その中に収録されている本曲(6/8 ver)を聞き、
「私はこのアルバムに出会うためにずっといろんな音楽を聴いてきた」
と思ったものです。
その思いは今でも、変わらない。
どうして、ここまで赤裸々なのか…
 
 
 
③いつか
ソロ復帰作「この世で一番きれいなもの」
収録。
ラスト・ナンバーにして
早川の情念渦巻く祈りのような一曲。
「もっと捨てていけ もっと見つめろ もっと身を削れ もっと突き詰めろ もっと歌え」
そうだよね、早川さん。
もっともっと、いつかを目指すのであるなら・・・
 
 
 
 
 
早川義夫公式サイトは
 
 
 
今でも今は無き渋谷ジャンジャンで
早川さんを初めて見たときのショックは忘れられない。
きっと、ずっとずっと。

どうもご無沙汰です~!
ちょっと大きな仕事があって、しばらくブログを留守にしていました。
今日はその仕事の最終日で、
最近はずっと毎日午前様で準備に追われていたのですが
お陰でいい仕事が出来た、様な気がします。

で、仕事が終わったと同時に
私は電車に飛び乗りました…


なぜなら、今日は私にとってもう一つ大切な用事があったからです。

そう、私がこの人生において多大なる影響を受け
敬愛してやまない詩人、早川義夫さんのLiveが
鎌倉歐林洞、ギャラリーサロンにて行われるのです!



万難を排して観に行くことにしました。



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仕事が終わるのが遅くなり、
残念ながら開演には間に合いませんでしたが…


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着きましたよ、

早川義夫+佐久間正英 Live


どきどきしながら会場に入ります…



会場内は、さまざまな客層の方がおります。
上はたぶんビートルズを生で見ているのでは?
下は、たぶん私と同年代ぐらいが最年少だな(笑)


私が入った時点でははじまったのは
「天使の遺言」。
あの日天使は悪魔に抱かれて 白いお尻をくねらせたらしい

迷うことが生きることだと 汚れた羽を血に染めて
名作詞家、森雪之丞の作品。


続けて筋少の大槻ケンヂの「人間のバラード」、仲井戸麗市の「My R&R」など、
佳曲が続いて休憩へ。


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ここでのライブのいいところは
途中、ブレイクが入るところ?
電車で着たので久々にワインを嗜みます…





そして、後半戦へ。


ここで、3人目の男が登場。
かつてのジャックスのギタリスト、水橋春夫。


この人がまた渋い!
名プレイヤー、プロデューサーとして知られる
佐久間正英をして、「40年ステージに立っていなかったのが信じられない!」
と思うような名演を。

「からっぽの世界」においての
早川のピアノ、佐久間のギターシンセに彼のディストーションギターが
絡みまくっていく様は非常に見事としかいいようがなく…



かつて、40年前に音楽をやめて、
90年代に音楽シーンに復活してきた早川は、
「僕には、まだ歌い残していることがある」といっていたのだけれど、
水橋さんもそうだったのかな。

早川と喧嘩別れして40年、また一緒にプレイするなんて
お互い夢にも思っちゃいなかったのかな。

佐久間さんのギターはちょっと控えめ、
水橋さんのギターが矢面に立っていきます。

私はギタリストとしての佐久間さんの大ファンなので少し寂しいのですが、
でもそれを補って有り余る素晴らしさが!

なんてステキなおじさんたちなんでしょう。
(早川は61歳なんだそうです)


「時間をとめて」「ラブ・ジェネレーション」などを熱演、
再び早川と佐久間の二人に。


「猫のミータン」なんかもいいですねえ。
愛という言葉も知らないのに
やさしい気持ちになれるのがいいね
信じあうことなんて必要ないね
そばにいるだけで幸せさ ミータン




何でなのか判らないけれど、
早川の歌って、いいよね。
なんていうか、心に響くんですよね。

もうさ、薬にも毒にもならないようなどうでもいいような歌は、いらないよ。
心に響く歌があれば、それでいいんじゃないのか…




そんなことを思い、
そういう歌を歌う早川と、
そういうギターを弾きまくる佐久間に感謝の思いで一杯になっていると
来ました、本日のハイライト、

「身体と歌だけの関係」。

Hi-Posiのもりばやしみほ作。
恋愛楽曲の極北。


(これは2004年のライブの画像です)

ステキな僕らのステキな歌だけが そこに残る



なんていうか、
こう、壮絶な、どうにもならない
恋愛の曲なんですよ、そう、どうにもなりえない
非常に混沌とした感情が蠢く。


私も日々の生活を生きていて、
喜怒哀楽色々な感情があることを感じているのですが、
そんなどうにもならないやるせなくも熱い、
激しい感情を
この曲のラストの佐久間のギターは見事なまでに昇華させてしまう…
そんな感じなのです。

どうにもならないときにこの曲を聴いていると、
凄く救われる気がする。



本当、今日この曲を演ってくれて嬉しかった。
この曲を生で聞きたかったのです…

ずっとずっと我慢して待っていたのですよ(笑)

貴方のギターのお陰で、
仕事やなんだで汚れてガタピシ言っていた
私の心も癒されました。

本当、嬉しかったです。



アンコールでは再び水橋さんも登場、
「君じゃなくちゃだめさ」で終了。











なかなかに、いいライブでした。

普段溜め込んでいる何かが、
彼らの音楽に触れることで次の何かへ昇華されていくような気分、


そう、気がつけば心に風が吹いているのですよ。


物理的に旅に出なくても、
心の中に風を吹かせることは出来るさ!




歌を歌うのが歌だとは限らない
感動する心が音楽なんだ
勇気をもらう一言 汚れを落す涙
日常で歌うことが 何よりもステキ

これは早川の「音楽」の一節ですが、
すごくステキ。
私も、私なりに歌っていこう!



「早川義夫の音楽は、「早川義夫」という映画のサウンドトラックなのかもしれない」
とかつて松村雄策が言っていたけれど、
彼の音楽の素晴らしい所は
彼の歌を受け止めることは、すなわち「自分はどうなんだ?」と
自分への問いを深めていくことへなるところ。


もっと叫べ、もっと…






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会場で買ったCDにもサインしてもらっちゃいました…
「ありがとう」、こちらも本当にそう思っております。
(これは「I Love Honzi」というアルバムで、早川、佐久間としばし共演していた
夭折の天才ヴァイオリスト、Honziに捧げられたものです。
彼女の思い出の曲を歌おうとして、今日早川は一瞬、歌えなくなってしまっていました。
私は彼女の演奏を生で聞くことが無かったのが、残念でならない、
とCDに残された演奏を聴いて思います)


そう、私の宝物の一冊、早川著「ラブ・ゼネレーション」に
サインをしてもらおうと思っていたのに
忘れちゃった!!!

ああ、また次の機会だな…



また、聞きにこよう。


それまで、頑張ろう。



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お土産も買ったし。



さあ、帰ろう…


外へでると、

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見事なお月様!




再び、新たなる人生の旅路が待っているよ、
また、やっていこう。

そう、やっていこう。




そして鎌倉の夜の街へと
消えていったのでした…

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鎌倉の海






今日は鎌倉にやってきました。



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Breva V750 I.E。


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鎌倉 歐林洞














~いい人はいいね、鎌倉はいいね。(湘南SPECIAL LIVE 2008~あじさい~Vol.7)~

Live!



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私が敬愛して止まない詩人
早川義夫、そして佐久間正英(ギターシンセ)のデュオ、
Ces Chiensのライブです。







早川義夫については、
前回記事にて詳細を書かせていただきました。

あまりメジャーではないかもしれませんが、
しかし私にとっては
最高に敬愛すべき人物。

久々に、彼の生の歌声を聞きたくなったのです。






午後から出発、
ちょっと仕事場に立ち寄り
海辺を抜け鎌倉へ…






鎌倉の日が翳る頃、
ライブの幕が開けました。


まずはサルビアの花
いろんな方にカヴァーされた名曲です…
早川流の甘いバラードです。

続いて、「あと何日」。
exハイポジのもりばやしみほ作の鬼気迫る一曲。
「あと何日 あと何日 あと何日 あと何日 君に会えるまで」

佐久間のギターシンセが唸りをあげます。
早川のピアノはもはや打楽器と化しております。

聞いていて、切なさに震えそうになります。


以後も、「この犬たち(Ces Chiens)」の演奏は続いていきます…


あまりにも切実に。




「言葉は自分の心を映し出すもの 何を語っても叫んでも鏡に映るだけ 本当に素晴らしいものは解説を拒絶する 音楽が目指しているのは 音楽ではない」
(「音楽」より)
「愛という言葉も知らないのにやさしい気持ちになれるのがいいね 信じあうことなんて必要ないね そばにいるだけで幸せさ」(「猫のミータン」より)
「迷うことが生きることだと 汚れた羽を血に染めて」(「天使の遺言」より)
「キレイなものは どこかにあるのではなくて あなたの中に眠ってるものなんだ いい人はいいね 素直でいいね キレイと思う 心がキレイなのさ」(「この世で一番キレイなもの」より)

「抱きしめて抱きしめて おもいっきり抱きしめて ふたりの身体が こなごなになるまで」
(「花火」より)



これらの言葉が、何処まで刺さるか、
私にはわかりませんが、
彼らがギターやピアノを弾き、
歌うとき、圧倒的な説得力を持って
聞き手の胸を突き刺してくるのです。


満たされない渇きのようなものなのでしょうか…

彼らの演奏からは
どうにもならないほどの切実さが伝わってきます。








そして、それを求めてここに来ている私も、
やはり飢えているのかも知れません。


そうであるが故に、
バイクで走り、
家族を大切にし、
仕事に全力をつくす…




何かを求めている。



それは目に見えるようなものではなく、
形になるようなものではなく、
でも、言葉にしてしまうと
あっけなく崩れ落ちてしまうような、
でもとても大切なこと。


そして、それは
他人がどうこうではなくて、
自分自身がどうなのか?
が非常に大切になってくることだと思っています。




そんなことを思って聞いていると、
心に熱い何かが湧き上がってきます。














「見つめる前に 飛んでみようじゃないか 俺達にできないこともできるさ」




やがてライブも佳境に…




「歌だけがのこる 歌だけがのこる ステキな僕らのステキな歌だけがそこにのこる」
佐久間のノイジーなギターが!





本編ラストは
「いつか」。

「もっと身を削れ もっと捨てて行け もっと突き詰めろ もっと歌え」




こんなことを叫んでしまえる
早川はやはりすごい!







アンコールは、
私が大好きな一曲。
「割れた鏡の中から」

「今歌うんだ 今叫ぶんだ 俺なりの精一杯の情熱だけだ」


早川のヴォーカルもピアノも、
佐久間のギターもどうしようもなくカッコイイ。















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最近多忙だったせいか
少し忘れかけていた何かを
取り戻したかのような
幸せな一日でした。










この記事を読んで
早川に興味をもたれた方がいたら、
それはとてもステキなことだと思います。






















「笑っても 泣いても 僕らは ひとり 話はないけど 一緒にいたいよ」
(「僕らはひとり」)より。 

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「音楽」 
作詞・作曲:早川 義夫



声を出さなくとも 歌は歌える
音のないところに 音は降りてくる
ぽっかり浮かんだ丸い月 あなたの笑顔
存在そのものが 音楽を奏でる

歌を歌うのが 歌だとは限らない
感動する心が 音楽なんだ
勇気をもらう一言 汚れを落とす涙
日常で歌うことが 何よりもステキ

言葉は自分の心を映し出すもの
何を語っても叫んでも鏡に映るだけ
本当に素晴らしいものは解説を拒絶する
音楽がめざしているのは音楽ではない

僕は何をするために 生まれて来たのだろう
何度も落ち込みながらも 僕は僕になってゆく
夜空に放つ大きな花 身体に響く音楽
何の野心もなく 終りに向かって歩く




早川義夫
「歌は歌のないところから聞こえてくる」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005G31B/ref=pd_sim_dp_1/
より。


早川義夫…1,960年代、伝説の「アンダーグラウンド・パンクロックバンド」(とでも言うしかないのか)『ジャックス』のリーダーとして活躍。「ラヴ・ジェネレーション」「お前はひな菊」「堕天使ロック」などを残す。ジャックス解散後、ソロとして「かっこいいことは、なんてかっこ悪いんだろう」を制作。後にカヴァーされヒットする「サルビアの花」など発表。以後、音楽業界から撤退するも、山本耀司、森雪之丞、桑田佳祐らフォロワー多数。90年代、音楽業界に復帰。ピアノ弾き語りによるソロ、佐久間正英とのユニット「Ces Chiens」などで活躍。






人生において影響を受けた人を5人上げろ…
といわれたら、私はこの人を筆頭に上げます。

昔から、音楽が好きで、いろんな人の音を聞いてきましたが、
彼の音楽に出会ったとき、

「私は、この人の音楽と出会うためにずっと音楽を聴き続けてきたんだ!」


と思いました。

以後、わたしは彼の影響を受け続けています。
「伝えたいことと、伝えたいひとがいれば、才能はなくても、歌は、生まれる」




この「音楽」という曲、彼流のメッセージ・ソングですね。





この歌詞の「音楽」「歌」という言葉を、「オートバイに乗ること」「旅をすること」etc…に入れ替えると、私のそれらに対するスタンスになります。





「オートバイに乗ること」でめざすのは、「オートバイに乗ること」そのものではなく、
「旅をすること」がめざすのは、「旅すること」そのものではない!



では、何をめざして?




それはとても難しいことなのかも知れず、
ややもすると、言葉にしてみれば案外簡単なことなのかもしれませんね。







それが、いまだにわからないから、
私は「オートバイに乗り」「旅」を続けているのかもしれません。

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